付喪堂骨董店〈5〉―“不思議”取り扱います


読みかけだったこの作品。GWを利用して読みました。

内容(「BOOK」データベースより)
この世界には『アンティーク』と呼ばれる物がある。年代物の骨董品や古美術品のことではない。幸運を呼ぶ石、未来の姿が映る鏡など、不思議な力が宿った器物を指す。世の中は広いもので、そんな怪しい物を扱う店があったりする。付喪堂骨董店~FAKE~。だが、名前の通り扱っているのはそれの偽物ばかり。無愛想な少女が不気味な品ばかり勧めるので閑古鳥が鳴いている胡散臭い店なのだ。でも、ごくまれに本物が舞い込んでくるから面白い。では、そんな変わった品を手にしてしまった人たちのことを、これからお話しよう。

この作品がどんな作品かを簡単に説明すると、上記作品解説にあるように「アンティーク」と呼ばれる不思議な力を持つものがあり、鈍感という主人公属性を持った刻也と、クーデレヒロインの咲、そして、その2人が働く骨董品店のオーナーの都和子さんが、その「アンティーク」に振り回される日常劇(?)と言った所ですね。

まぁ、わかりやすくいえば、キ○レツが発明品を作った後の話や、某青ダヌキが道具を出した後のような話のような感じだろうか。うん、ちょっと違うね。
あと、らぶこめ。


第一章 幸運

何を幸運、不運とするかはその人次第。幸運をよべるものがあるとしたら、何に使うだろうか。。。
このお話では、ミスリードにまんまとはまってしまいました。新キャラ登場で今後、どう関わってくるか期待。

第二章 希望

あらゆる悪意を封じこめれる壷。この段階でモチーフのお話に気づきたかったなぁ。
いつの世も人間がやることは同じだよね、と思いました。

第三章 言葉

あらゆる想いをたくせるコトノハ。咲の本質に迫るお話ですが、この段階ではまだまだ全貌は見えず。

第四章 本音

お約束のらぶこめのターン。第三章からの話のつなげ方が秀逸でした。
しかし、咲の心情描写からみると、とても無表情には見えませんね。
だが、それが(ry



日常の中の非日常、つまり、SF(すこしフシギ)なお話が好きな人には楽しめる作品だと思います。
ただ、物語の起伏という点はあまりないかもしれません。個人的にはそれが味だと思いますが、そういうのを求めている人にはむかないかもしれませんね。

黒かったり、重かったりする話も多いですが、ほんわかした部分も多く、それに基本短編の構成なので、読みやすい作品だと思いますので、ちょっとでも面白そうと思ったなら読んで損はしないと思いますよ。